【寒冷紗DIY 第6回】3m単管パイプの骨組み施工|打ち込みで失敗して分かったこと

前回の記事では、約1反のシキミ畑に作った寒冷紗設備について、実際に購入した資材と費用をまとめました。

設備全体にかかった金額は、331,042円

材料が揃ったら、いよいよ施工です。

今回からは、実際にどのような順番でこの寒冷紗設備を作っていったのか、施工時の写真を交えながら記録していきます。

まずは設備の土台となる、単管パイプの骨組み作りからです。

第4回の設計編では完成後の構造を紹介しましたが、当然ながら最初からすべて順調に作れたわけではありません。

特に苦労したのが、

「3mの単管パイプをどうやって地面に打ち込むか」

という問題でした。

実際にやってみると、当初考えていた方法では部材が次々と壊れてしまい、途中で施工方法を変更することになりました。

今回は、その失敗も含めて残しておこうと思います。

目次

まずは3mの単管パイプを主柱として打ち込む

今回の寒冷紗設備では、端部の主柱に3mの単管パイプを使用しています。

目標としていた打ち込み深さは約90cm。

3mの単管を約90cm地中へ入れ、地上部分を約2m程度残すイメージです。

また、主柱は完全な垂直ではなく、ワイヤーを張ったときの力を考えて、外側へ少し傾けて設置しました。

目安は、

地面に対して約85°(鉛直から約5°)

です。

角度については、測量機器などを使って厳密に測ったわけではありません。

今回はスマートフォンの水平器機能を使い、おおよそ85°になっているかを確認しながら施工しました。

この設備の場合、85.0°に正確に合わせることよりも、それぞれの柱が大きくバラつかないことの方が重要だと考え、簡易的な測定にしています。

ところが、3mの単管はそのままでは叩けない

ここで最初の問題が発生しました。

3mの単管を立てると、当然ながら地面に立った状態では上端まで手が届きません。

最初から脚立に乗って打ち込む方法も考えられますが、当初私は別の方法で施工しようとしました。

それが、

「主柱に短い単管をクランプで固定し、その短い単管を叩く」

という方法です。

3mの主柱に短い単管パイプをクランプで固定。

手の届く高さに取り付けた短い単管をハンマーで叩けば、クランプを介して3m単管にも下向きの力が伝わり、そのまま地面へ入っていくのではないかと考えました。

【ここに短い単管をクランプで固定した写真】

実際、まったく打ち込めないわけではありません。

地盤の状態によっては、この方法でも単管は少しずつ入っていきました。

埋め込み予定深さをマッキーで書いて、「そこまで叩こう」と目印にしてました

ところが、施工を続けていると大きな問題が出てきました。

硬い地盤や石に当たると、クランプの方が先に壊れた

畑なので、どこも同じ硬さではありません。

比較的簡単に入る場所もあれば、途中で硬い地盤や石のようなものに当たり、急に単管が入らなくなる場所もありました。

そうなると、当然ハンマーで叩く回数も増えていきます。

しかし、短い単管を叩いているため、

ハンマー → 短い単管 → クランプ → 3m主柱

という形で力が伝わります。

直接3m単管を叩いているわけではないので、今振り返ると、かなり効率の悪い方法だったと思います。

そして、何度も強く叩いているうちに、今度は単管ではなくクランプの方が壊れ始めました。

写真のように、クランプのボルト部分が破損。

さらに施工を続けると、打ち込み部分に使用していた金具も変形していきました。

それでも叩き続けていると、今度は短い単管パイプの先端まで潰れてしまいました。

これはさすがに想定外でした。

2~3本打つたびに部材が壊れる。この方法は断念

数本施工したところで、消耗のペースが見えてきました。

私の場合、この方法では3m単管を2~3本程度打ち込むだけで、

  • 打ち込みに使う金具 1個程度
  • クランプ 1~2個程度

が破損するような状態でした。

今回の設備では、端部だけでなく中央部分にも3m単管を使用します。

このペースで部材を壊しながら最後まで施工すると、クランプや金具だけでもかなりの追加費用が発生します。

何より作業効率が悪い。

そこで、

「この方法で全部打ち込むのは現実的ではない」

と判断し、途中で施工方法そのものを変更することにしました。

DIYでは、実際にやってみないと分からないことがあります。

今回の施工では、まさにこの3m単管の打ち込みがその一つでした。

三脚を使って、3m単管を上から直接叩く方法へ変更

次に試したのが、三脚を使う方法です。

三脚を単管の横に設置して、高い位置まで上がり、3m単管の上端をハンマーで直接叩くことにしました。

実際にやってみると、こちらの方が明らかに打ち込みやすくなりました。

最初の方法では、短い単管やクランプを経由して力を伝えていました。

それに対して、この方法ならハンマーの打撃をそのまま3m単管へ伝えることができます。

そのためか、同じ地盤でも比較的スムーズに単管が入っていくようになり、作業性はかなり改善しました。

結局、これ以降の単管パイプの打ち込みは基本的にこの方法で施工しています。

最初からこの方法にしておけば、破損したクランプや金具を減らせたと思います。

ただし、高い位置でハンマーを振る作業になるため、これはこれで注意が必要です。

三脚を置く場所が不安定だと危険ですし、ハンマーを振った反動でバランスを崩す可能性もあります。

今回私はこの方法で施工しましたが、同じ方法を試す場合は、三脚・脚立の設置状態や足元を十分確認したうえで作業する必要があります。

主柱を打ち込んだら、2m単管で斜材を入れる

3mの主柱を設置しただけでは、長距離に張るワイヤーの張力を受けるには不安があります。

そこで端部については、2mの単管パイプを斜材として追加しました。

斜材はおおよそ45°になるように配置。

上側は3m主柱へクランプで固定します。

そして斜材の地面側には、別途1mの単管パイプを打ち込みました。

1m単管を約70cm打ち込んで斜材を受ける

斜材の地面側を固定するために使用したのが1m単管です。

この1m単管については、約70cmを地中へ打ち込み、地上に残った部分で2m斜材を受けています。

こちらについても完全な鉛直ではなく、3m主柱と同様に約85°を目安にしました。

1m単管なので地上に残る部分はそれほど長くありません。

その分、地中へしっかり入れてアンカーのような役割を持たせています。

3m主柱+2m斜材+1m支柱で三角形を作る

3本を組み合わせると、端部はこのような形になります。

構成としては、

3m単管=主柱

2m単管=斜材

1m単管=斜材を地面側で支える支柱

という役割です。

横から見ると三角形に近い形になります。

今回の設備では、この端部が長距離に張ったワイヤーの張力を受ける重要な部分になります。

そのため、単純に3m単管を1本立てるだけではなく、斜材を追加する構造にしました。

第4回の設計編では完成した形だけを紹介しましたが、実際の施工ではこのように1本ずつ打ち込みながら骨組みを作っています。

水糸とメジャーを使って主柱の位置を決める

端部の骨組みができたら、次は主柱を順番に設置していきました。

ここで気をつけたのが、主柱の位置が途中でずれていかないようにすることです。

目測だけで何本も単管を立てていくと、最初はわずかなズレでも、距離が長くなるにつれて柱の並びが曲がってしまう可能性があります。

そこで、まず完成した端部を基準にして水糸を張り、主柱を設置する一直線の基準線を作りました。

写真の黄色い糸が、実際に位置決めに使った水糸です。

この水糸に沿って主柱を設置していくことで、畑の端から端まで単管パイプができるだけ一直線に並ぶようにしました。

ただし、水糸で分かるのはあくまで「どの直線上に立てるか」です。

次に必要なのが、その直線上のどこに主柱を立てるかという柱間隔の位置決めです。

そこでメジャーを使って距離を測り、主柱を打ち込む場所に一つずつ目印を付けていきました。

このときは単純に一定間隔で印を付けるのではなく、横方向に取り付ける単管パイプの長さに加えて、単管同士を接続するジョイント部分も考慮して位置を決めています。

つまり、

水糸=主柱を一直線に並べるための基準

メジャー=それぞれの主柱を立てる間隔を決めるための基準

として使い分けました。

水糸とメジャーで位置を決めてから、その目印に合わせて3mの主柱を順番に打ち込んでいきます。

こうして先に位置を出しておくことで、「単管を1本立てるたびに次の位置を考える」のではなく、決めたラインと間隔に沿って施工を進めることができました。

主柱を立てたら横単管で接続する

主柱の打ち込みが終わったら、それぞれを横方向の単管パイプで接続していきました。

今回の寒冷紗設備は、畑全体を単管パイプだけで格子状に覆う構造ではありません。

単管を大量に使うのではなく、

強度が必要な場所=単管パイプ

寒冷紗を支える長い部分=ステンレスワイヤー

という役割分担にしています。

そのため、まず単管パイプで設備全体の骨格となる部分を作り、その後、この骨組みを基準としてステンレスワイヤーを張っていく流れになります。

実際に施工して分かったのは「打ち込み方」がかなり重要だった

今回、単管骨組みを作り始めて最初につまずいたのが、3m単管の打ち込みでした。

施工前は、

「短い単管をクランプで付けて、そこを叩けば入るだろう」

くらいに考えていました。

実際にある程度は入ります。

しかし、硬い地盤や石に当たった途端、打撃回数が増え、クランプや金具の方が先に壊れてしまいました。

数本だけなら、そのまま続けていたかもしれません。

しかし今回は約1反の畑です。

同じ作業を何十本も繰り返すため、1本あたりでは小さなロスでも、全体では大きな金額と作業時間になります。

そこで途中から三脚を使い、単管を直接叩く方法へ変更しました。

結果として、この変更後はかなり作業しやすくなりました。

今回の寒冷紗設備は、最初に作った設計図どおりの部分もありますが、こうして施工しながら変更した部分もかなりあります。

このあたりもDIYならではだと思います。

単管パイプの骨組みができたので、次はワイヤーを張る

ここまでで、寒冷紗設備の骨格となる単管パイプの施工がひとまず完了しました。

この時点では、両端の骨組みの間は約38mあります。

次の工程では、この約38m離れた両端の単管パイプをステンレスワイヤーでつなぎ、そのワイヤーに寒冷紗を吊り下げていきます。

当初の計画では、両端からしっかりワイヤーを張れば、この距離でも寒冷紗を支えられるだろうと考えていました。

ところが、実際にワイヤーを張り、その上に寒冷紗を取り付けてみると、想像していた以上に中央部分が垂れ下がりました。

ここで初めて、

「両端だけで約38mを支えるのは厳しい」

ということが分かります。

そのため、完成形では畑の中央にも単管パイプの骨組みがありますが、これは最初から現在の形で計画していたものではありません。

両端の骨組みを作る

約38mのワイヤーを張る

寒冷紗を取り付ける

想像以上に中央が垂れ下がる

対策として中央骨組みを追加する

垂れ下がりが改善

というのが、実際の施工順序でした。

設計図だけを見ると最初から計画どおり作ったように見えますが、実際には施工して初めて分かった問題に合わせて、途中で構造を変更しています。

このあたりも含めて、実際の施工順に残していきたいと思います。

次回は、約38m離れた単管パイプの間に、3mmのステンレスワイヤーを実際にどうやって張ったのかをまとめます。

ターンバックルやワイヤークリップだけでなく、途中から導入したパワーウインチやカムラー(掴線器)についても、実際の施工方法と一緒に紹介します。

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この記事を書いた人

一条工務店 i-smart IIで暮らしています。
家づくりで感じたこと、住んでからの工夫、DIY、暮らしのこと、買ってよかったものなど、実体験をもとに書いています。

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